活動報告

場所　水戸市歯科医師会館2階会議室

演題　歯科における子どもの食育と口腔機能発達不全への対応
講師　神奈川歯科大学　歯学部　特任教授　木本　茂成　氏
　　　口腔リハビリテーション多摩クリニック　
　　　口腔リハビリテーション科教授　田村　文誉　氏

　２０１３年、保護者の方からの咬み方がおかしい、食事に時間がかかる、食べる量が少ない、まる飲みにしているなど子どもの食に関する相談が増えたことが発端となり、２０１８年に「口腔機能発達不全症」が医療保険に導入され保険適用になりました。
発達不全症とはいっても機能的に全く働いていないわけではなくやや遅れている状態のことを言います。う蝕や歯周病ほど知られているわけではないので見過ごしてしまうと将来に大きく影響してしまうことから近年注目され、歯科衛生士の立場からも関わる機会が増えました。
私たちも毎日の診療で、う蝕や口呼吸、歯列矯正、舌や小帯の異常、口唇閉鎖力、口腔習癖、扁桃腺炎などを早めに発見し対応できることが多くなりました。
しかし、その一方で保護者への支援も忘れてはならない課題です。まずはよく話を聞く、過激なアドバイスはかえって親の心配の種になってしまうため気を付け、自分の子育て論を押し付けない、出来ることをさがし褒めて寄り添ったサポートをすることが大切ということを学びました。