活動報告

2026年4月13日

活動報告令和8年度 災害歯科保健研修会

令和8年度災害歯科保健研修会 実施報告


○日時 :令和8年4月12日(日)10:00〜12:30
○会場 :茨城県歯科医師会館3階講堂

○研修内容:
第一部
【演題】 ~災害時における栄養管理と食支援について~
【講師】茨城キリスト教大学 生活科学部 食物健康科 教授 
大学院生活科学研究科長 石川祐一 氏
 
第二部
【グループワーク みんなで考えよう】
  〜災害時歯科衛生士としてどのような行動をとるべきか〜
【講師】 災害歯科保健担当理事(統括ロジスティック) 須藤 輝代 氏

○参加人数 :35名(会員34名 会員外1名)

本研修は、前半と後半の二部構成で実施いたしました。
前半では、茨城キリスト教大学教授であり、現・茨城栄養士会会長でもある石川氏を講師にお迎えし、災害時における栄養管理および食支援についてご講演いただきました。
実際の被災地支援のご経験をもとに、栄養支援における課題や、東日本大震災から約13年を経て発生した能登半島地震における支援体制の変化と現状、さらに今後求められる多職種連携のあり方について、具体的にお話を伺うことができました。

特に、避難所ごとに支援内容や環境に差が生じる「避難所格差」が大きな課題として挙げられました。栄養士などの専門職、自治体、自衛隊をはじめとする救援部隊では、それぞれの立場によって優先事項や視点が異なるため、要支援者への対応や、格差のない支援の実現には難しさがあることについても、現場の実情を交えてご説明いただきました。

また、食や栄養への配慮を必要とする方々への支援を円滑に行うためには、自治体や地域住民、多職種による連携体制の構築が不可欠であり、「顔の見える関係性」が災害対策の基盤となるというお話が印象的でした。

さらに、口腔と栄養は密接に関わっており、両者が連携して支援にあたることの重要性についても、改めて認識を深める機会となりました。

後半の第二部では、日本災害歯科保健委員会がロジスティック研修会でも実施している「ロジ育成プロジェクトゲーム」をグループワークとして行いました。参加者を6班に分け、実際の被災地派遣時に想定される課題が記載されたボードを使用し、すごろく形式で進行しました。サイコロで止まった課題について班内で意見交換を行い、その内容を記録していく形式で実施しました。

ゲーム形式という親しみやすい手法の中でも、参加者の皆さまは、災害時の支援に関わる可能性のある歯科衛生士としての意識を持ち、それぞれの立場で真摯に課題に向き合っている様子がうかがえました。
さらに現場で求められる的確な判断力や迅速な行動、簡潔な報告力の向上を目指す訓練にもなり、参加者同士が意見を共有して、発表へとつなげる有意義な機会となりました。
今後の内部連携の強化や他職種との情報共有の在り方、さらにはメンタルケアに関する事前研修の必要性などについて多くの意見が挙がり、今後の災害歯科保健研修に活かしていくための提案も得られました。

今後も、いつ起こるかわからない災害に備え、歯科衛生士としてどのように行動できるかを考え続けていきたいと思います。






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